過去ログ - 海未「誕生日に菊の花を貰ってしまいました」
1- 20
12:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/15(土) 01:21:55.49 ID:GSBZbNEV0
おじいさんの方を見た筈だった。
なのに、ことりがいる場所は、ことりが見た場所は、商店街の外れに不自然に空いた空き地だった。

綺麗な花もなければ、レンガの家もない。当然、お爺さんも居なかった。

「……夢、なのかな?」

空き地に突っ立っていることりは茫然自失、一体いつからが夢で、いつからが現実だったのか、よく解らなかった。

一つわかると言えば、今この両手に持っている、可愛い包装のされた箱の中身が、オオギクのプリザーブドフラワーである、という事だけだった。

それも、直感的に解るだけで。でも、確信めいていた。




〔ブリザードフラワー?〕

帰宅して晩御飯を食べ後、ことりはパソコンを立ち上げてスカイプをオンラインにした。

すると、待ち構えていたかのような穂乃果の反応があって、穂乃果の質問に答えたことりにこういう返事が返ってきたのだった。

「ちがうよ、プリザーブドフラワーだよ」

ことりは何となくそんな返事が来るだろうな、というのはある程度見越していた。
その割には返答を見たことりは、やっぱり穂乃果らしいと笑ってしまう。

「花言葉もうまく考えて、告白しようと思ったの」

〔おおおお! ことりちゃん凄い! ロマンティック!〕

「えへへ、そうかなぁ?」

〔そうにきまってるよ! もうwonderfulrushだよ!〕

ちょっと意味が解らない。

「う、うん。取り敢えずもう勝負は明日だから、泣いても笑っても明日で決着だよ!」

〔ことりちゃん、頑張って!〕

「それとね……」

〔?〕

ことりはキーボードの上で指を走らせようかと思ったが、途中まで文章を作ってやめてしまった。

今日の不思議な出来事は、余り話さない方が良い気がしたからだ。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
29Res/34.75 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice