23:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga sage]
2014/03/21(金) 04:06:15.16 ID:3uWdORZI0
歩いてきたのはふれあいの地
いよいよ動物たちは、目を覚ますことが無くなっていた
響「はいさい、旅の人」
少女は無邪気に笑う、何も知らないのは罪だった
探求の地で不要となって忘れられたスコップ、最後に一度地面を掘らせておくれ
ザクザクザクザク、穴を掘る
響「どうしたの?」
埋めるんだ、この子たちを残らず全部
優しく抱き上げ、動物たちを地面に埋め始めた
響「や、やめてよっ!」
少女は強く言う、肩を震わせて何が起こったか分からず怒る
そんな少女に目もくれることなく、しっかり優しく埋めてやる
響「み、みんな!やめて…やめてっ!」
脚に抱きついて、その手を止めさせようとした
なんだ、いなくなることの寂しさを知っているじゃないか
だから少女は認めていなかったんだ、動物の死ぬということを
でも、それじゃ駄目なんだ
彼らにとっては常に夜、夜は寝るための時間なんだ
地上は、眠る彼らにとって明るすぎたんだ
だから言ってあげよう…灯りを消して、おやすみって
―――
――
―
響「うぅ…ごめん、ごめんみんなぁ…」
少女は泣いていた、少女はきっと知っていた
何事にも終わりがあることを
でも心には、彼らとふれあった思い出は残ってる
繋がりは消えることはないんだ
彼らは地へ帰り、緑を豊かにして、君を暖かく包み込む
風が吹けば彼らは葉っぱとなって囁きかける
雨が降れば彼らは木々となって君を雨から守ってくれる
―――
――
―
いつの間にか周りには、小さな動物から大きな獣までが集っていた
響「みん…な?」
彼らは少女を囲み、少女に寄り添った
響「は、初めましてみんな!よろしくね」
終わりは始まりを連れてきた
また、彼女たちはふれあうだろう
今の彼女はしっかり別れを告げられる…おやすみ、と
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