過去ログ - 死にたがりの青年と、無垢な化物狐
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140:お団子 ◆bZ4I4TB4eY[saga]
2014/05/19(月) 17:13:49.79 ID:gVMP//4S0
――当然、怪異は僕に攻撃をする。
大剣か、それとも左腕か、または、どちらともか、
振りかぶったのは――左腕。
僕が近寄る寸前の所、距離にして自身の身長分二メートル。
雑草や老朽化していたコンクリートを巻き込み――否、怪異の狙いはそれだ、
僕を怯ませる為?――否。
先程の様に僕の負傷した左腕に瓦礫が当たる事を予想した?――否々。
そんなまぐれラッキーを狙いつけたわけではない、
巻き起こった砂埃を煙幕代わりに、僕に向かって真っ黒な物体が飛んできた、
真正面から、僕に真っ直ぐ、叩きつけるために、何かが投げ付けられた。
直径五十センチメートル程度の岩石――いや、コンクリートの瓦礫。
「――う、――おお゛っう゛ぁあああああ゛ああ!!」
ゴギッン、反応が遅れた刹那、左肩からその先が悲鳴を上げる。
半身を失ったのかと、まず逡巡し、左腕が消し飛んだのかと考え、
視界に左腕が入った時に脱臼、文字通りの粉砕骨折、靭帯切断、
皮膚の一部が弾け飛び、筋肉部分と真っ白な筋、薄く赤くなった骨が垣間見えた。
瓦礫は、僕の左腕上部に直撃した後に上方向にずれ飛んで行き、何メートルもの後方で砕け散ったようだった。
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