39:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/25(火) 21:09:22.75 ID:4vjrNWNfo
私たちは今日、ここに何をしに来たんだろう。
あかりに会うことで、何を確かめたかったんだろう。
集まった砂鉄はほんの僅かで、もうすぐ夜になってしまう。
あのころ、夜が来るのが、私は怖かったな。
暗くなることだけじゃなくて。
友達と別れなくちゃいけないのが。
明日また会える、そう知ってても、今のこの瞬間、この遊びが終わってしまうのが怖かった。
今ならその理由がわかる。
やってくる次の日は、昨日とは別の一日だからだ。
同じ遊びをしても、同じ仲間たちでも、その気持ちは、景色は少しずつ違う。
私たちの気持ちは少しずつズレていって、別の人間になる。
なあ、あかり。
お前は怖くないか。
私はどうしたらいいの?
私が砂鉄集めを忘れたように。
新しいことを覚えたら、今のこの瞬間、この気持ちを忘れてしまうのか。
ザアッと強い風が吹く。
私ははっとした。
しっかりと掴んでいたはずのビニール袋が、風にあおられて飛んで行く。
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