46:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/26(水) 20:42:16.80 ID:NrmcVnPo0
「…天気も良いですし、渋滞もしていませんね」
おもむろに肇が口を開く。車内の静寂は破られた。
「星が綺麗…」
肇は俺に言うという風でも無く、独り言のように呟いた。
「今日は門限に間に合いそうだ。良かったな」
それでも俺は返事をした。思えば皮肉のみたいな返答だったが、その矛先は俺自身に向けられた様に感じる。
「良かった、ですか………」
そう言って肇は左を向いた。月明かりと街灯に照らされた、いつかとは違う風景を見ていると思った。
「プロデューサー、今夜は」
「なあ、肇」
肇はそっぽを向いたまま何か言いかける。その言葉の先を言わせたくなかった。
果たして切り出す瞬間が今で正しかったのかはわからない。それでも、今しかないと俺は思ったから。
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