8:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/03/26(水) 19:36:10.44 ID:NrmcVnPo0
いつの間にか肇の視線は真直ぐに俺を捉えていた。
「…そうか」
俺は何の感情も込めない様に、そう零した。
果たしてそれが上手く出来ているのかはわからない。
わかる必要もない。これは俺を正当化するための手段でしかない。
「行きましょう…!」
見る者を魅了するその笑顔を俺に向けながら、肇は少しだけ言葉に力を込めて言った。
俺はもう何も言わなかった。重ねられた、綺麗で細い、少しでも力を込めると壊れてしまいそうな肇の手をそっと握り返す。
そして、俺の持ち得る最大限の笑みを肇へと投げかける。
それが俺の返事だった。
もう肇の瞳に迷いは一抹も感じられない。
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