過去ログ - 【咲―Saki―】京太郎「今日から俺が須賀京子ちゃん?」春「そのに」ポリポリ【永水】
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969: ◆phFWXDIq6U[sage saga]
2014/06/16(月) 01:16:21.50 ID:GyCIGkzpo

巴「…ありがとう。でも…仕方のない事なのよ」

巴「狩宿は元々、仮の宿と書くの」

京太郎「仮の宿…?」

巴「えぇ。信仰を失い、行き場のなくなった私のご先祖様が神代家に庇護された時に元の苗字は取り上げられてしまったのよ」

巴「代わりに与えられたのは仮宿と言う外様を意味する名前」

巴「時代が移り変わるに連れて本家との関わりも深くなってきてその名前は何時しか狩宿へと変わり、六女仙を排出するようにはなったけれど…」

巴「どの分家よりも本家筋に近く、政治的な部分を担当する石戸家に睨まれたら今でもどうにもならないわ」

京子「……私、そんなの納得出来ません」

いや…より正確に言えば納得なんてしたくないんだ。
俺だってこうして生きてきている中で世の中には不条理が沢山ある事は知っている。
納得出来ない事だって今まで山ほどあった。
だけど…それでも、それでも…それはあんまりにも酷すぎるじゃないか。
巴さんは何も悪くないのに、ずっと昔で彼女には無関係な事なのに…競いあいたいと思った相手に勝負させても貰えないなんて理不尽過ぎる。

巴「…ごめんね。嫌な話をして」

巴「ただ、私が言いたいのは…そうやって勝負する事も出来なかった人もいるって事」

巴「そして、競い合う事すら許されなかった私にとって、そこから自分の意思で降りようとする貴方が羨ましくて…やっぱり嫉妬してるって事かな」

京子「巴さん…」

そう言って微かに笑う巴さんの顔には自己嫌悪の色が滲み出ていた。
多分、巴さんもここまで言うつもりはなかったのだろう。
俺に対して謝罪する言葉もまた申し訳無さを強く感じさせるものだった。
だが、事情を知っても尚、俺には巴さんに謝らなければいけない理由があるとは到底、思えない。



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