過去ログ - 【艦これ】提督「そしていつかは」隼鷹「夢見た航路を二人で」
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24: ◆1aois5N.L2[saga]
2014/03/29(土) 22:04:52.65 ID:4As/q9du0

隼鷹の解体が終了してから、すでに四半世紀近くが経過していた。

戦火によって焼け野原となった日本は、再びかつての隆盛を取り戻さんとしていた。

文字通り、ほとんどを失った状態から、たくましく人々は立ち上がっていた。

提督「その足場になったんだな、隼鷹」

自宅の自室で、提督は既にいなくなった隼鷹へと思いをはせていた。

提督「伊勢、日向、榛名、利根、北上、葛城、鳳翔……たくさんの船が、お前を追いかけて逝ってしまった」

解体された資材が、具体的にどのように使われたかを知るすべは、退役した身となっては持っていなかった。

分かるのは、めざましい復興と発展を遂げている陰に、文字通り彼女たちの遺産が役立てられていることだ。

風に聞いた噂で、あの大戦艦長門がアメリカの標的艦となったことを知った。

原爆を二発も受けて、しかも二度目は沈みやすいように細工をしてもなお、長門は浮かんでいたという。

他の標的艦が悉く沈んだことから、その異常性は日本側にも伝わってきていた。

提督(ビックセブンの名は、伊達や酔狂ではなかったのか……)

また、いくつかの艦艇が戦後賠償のために海外へと引き渡されたとも聞いた。

それぞれの船の艦娘達もまた、故国日本に別れを告げて、新しい道を歩み始めていた。

提督(彼女たちは、何を思って行ったんだろうか……)

窓の外の世界は、遠い異国とつながっている。だが、あまりにも距離があった。
 


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