過去ログ - 京太郎「あの人が言っていた」 part2
1- 20
41: ◆EEGknAt6l2[saga]
2014/04/09(水) 23:32:07.30 ID:oPUUJlJ20
「あ、危ないやろ!」

「仕方ない仕方ない」


 不可抗力というものはたしかに存在するもんだ。

 そう、抗えないから不可抗力なのだ。

 だからこれは避けようのないことだったんだ、うん。


「もっかい曲がりますよー」

「ちょっ、またぁ!?」


 そしてまた道なりに曲がる。

 さらに強く柔らかい感触が押しつけられる。

 不可抗力、再び。


「わざとやっとるやろ!?」

「痛い痛いっ、運転中だって!」


 胸板に爪が突き立てられる。

 だがハンドルは離さない。

 そこらへんは意地だ。


「大体二人乗りがしたいって言ったのそっちだろ」

「それはそうやけど……こんな恥ずかしいとは思わんかったわ」

「でもこうしてた方が安定するだろ?」

「……せやな」


 今度はお腹のあたりに手がまわされる。

 背中から伝わってくる鼓動につられ、俺の鼓動も速まる。

 もちろん、この後もパトロールが成り立たなかったのは言うまでもない。





<<前のレス[*]次のレス[#]>>
831Res/786.91 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice