過去ログ - 京太郎「あの人が言っていた」 part2
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816: ◆EEGknAt6l2[saga]
2014/12/21(日) 22:04:35.90 ID:KcdS6+OC0
京太郎「麻雀部、麻雀部っと」


 空のぺったボトルを始末してから京太郎は再び麻雀部へと向かう

 目立った案内などはないが、校内の見取り図には堂々と書いてある

 留学生への配慮のためか、きっちり複数の言語を使っているようだ

 さすが強豪校などと呟きながら曲がり角を曲がる


京太郎「おっと、大丈夫か?」


 慌てて飛び出してきた人とぶつかりそうになり、寸前で避ける

 肩が上がらずとも、培ってきた全てが消え去ったわけではない

 京太郎は危なげない身のこなしで転びそうになった相手を片手で軽く支える


「失礼」


 短くそう言うと、相手は京太郎から体を離した

 後ろでまとめたお団子頭に、チャイナドレスの少女

 急いでいたのか、わずかに肩が上下している

 顔だけ見れば日本人と見分けがつかないが、中国の留学生なのかもしれない

 歳は同じくらいと当たりをつける


京太郎「怪我がないならよかった。それじゃ」

「あの、少したずねたいことが……」


 去ろうとする京太郎を、チャイナドレスの少女が少しためらいながら引き止めた


「道がわからなくて……麻雀部はどこでしょうか?」


 どうやら迷子になっていたようだ

 京太郎は長野にいる幼馴染のことを思い出して軽く噴き出した


「なにがおかしいのですか」

京太郎「いや、悪い。麻雀部だよな。俺も今から向かうとこだから案内するよ」

「……謝謝」


 やや不満げな顔をしながらも少女は頭を下げた


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