52: ◆InfI0vlg76
2014/04/01(火) 18:57:53.61 ID:V7PLv1990
それは、友達のおかげで見慣れた制服。
ただし子供っぽさの目立つ友達二人とは違い、無邪気そうな中にどこか妖艶な雰囲気を醸し出す金髪の美少女。
その正体を佐天は知らないが、彼女は構わず話し出した。
「あの人に悪い虫がくっついてるって聞いたからきてみたらぁ、面白いものが見れたわぁ。貴方、飲まれてるでしょぉ?」
常磐台の誇る二人の超能力者(level5)の片割れである第五位、通称『心理掌握(メンタルアウト)』。普段外に出てこない食蜂操祈がわざわざ出てきたのは、一重に上条のためである。普段なら手駒を使って上条を攻略しようとするが、他の女と歩いていたとなれば話は別である。
浮翌力系の能力者を操って急いできてみたら三人が揉めて、上条が逃げて、御坂が帰っていって。なんとなく顛末は読めたため、残った一人の頭を覗いてみた、というわけである。
「…誰ですか」
あからさまに警戒を表に出す佐天の目の前で、食蜂は見せ付けるようにリモコンを向けて。
ピッ、とボタンを押すと、佐天の中の警戒心がある程度ほぐれた。そう、まさしく――
(あたしが他人の警戒を解すのと同じやり方、同じ手段…!?でも、あたしの能力は珍しいって…なんでっ!?)
そんな佐天の思考もダダ漏れである。食蜂は悪戯っぽく笑って、佐天の持つ上条の学生鞄を手に取った。
「じゃぁ、一緒にコレを届けに行くんだゾ☆」
呆気に取られる佐天の前で、食蜂は手駒の報告で聞いていた上条の部屋
に向けて歩き出した。
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