54:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:26:25.76 ID:M7YeAvKh0
〜美嘉の居室〜
仁美「良い?前回の戦いでは巴っちがいたけど、今はもう亡い。つまり奥州軍だけ見てれば良いってわけ」
凛「まって、北陸にまだ幸子がいるよ。以前に比べて格段に勢力が落ちてるとはいえ、油断ならないと思う」
55:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:28:34.80 ID:M7YeAvKh0
美嘉「けどさ、顕家卿は非凡な用兵家だよ。こっちの裏を掻いて迂回してくることも考えられるじゃん」
仁美「それもそうだけど、アタシが思うに近江に来るのはもうひとつの理由があるの」
凛「それは?」
56:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:31:16.65 ID:M7YeAvKh0
美嘉「なるほど。なら、どうにかして奥州軍を伊勢路に誘い込めば、こっちが有利になるってわけか」
仁美「その通り。そして奥州から京にかけて、長い罠を張っておくの。奥州の斯波家長さんは勿論のこと、駿河の石塔、遠江の今川、美濃の土岐(とき)。あとは要所要所に渋谷っちを筆頭とする高一族の軍勢。これでもかってくらい軍を並べていれば、さしもの顕家卿も突破できないはず」
57:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:33:06.55 ID:M7YeAvKh0
凛「作戦の概略はわかった。けどね、一番の問題はどうやって近江に入らせないかだよ」
仁美「アタシに秘策があるんだけど、これはかなり賭けの要素が強いと思う。だから採用してくれなくても良いよ」
美嘉「じゃあその秘策ってやつを聞かせてもらうよ。それに、これしきの賭けに勝てないで、何の天下だよってカンジでしょ」
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2014/04/02(水) 19:34:08.73 ID:M7YeAvKh0
〜近江・柏原城〜
仁美「亜子っち、いまこの城にどれだけの銭が蓄えられているの?」
亜子「う〜んそやね。この近江国からあがる一年分の税収に匹敵するぐらいはあるかな」
59:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:35:45.19 ID:M7YeAvKh0
仁美「アタシたちには琵琶湖があるじゃない。琵琶湖の舟運を我が佐々木一門が握っている限り、
あとでまたいくらでも儲けられるでしょ」
亜子「そうやけど…それで、今度は何を企んでるんや?」
60:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:37:03.21 ID:M7YeAvKh0
仁美「顕家卿率いる奥州軍は、やはり想像を絶する強さと速さを兼ね備えていた」
仁美「まず、奥州にて顕家卿を阻害し続けていた斯波家長が奥州軍に敗北し、自害に追い込まれた。
その後、立て続けに石塔、今川を破った奥州軍は美濃に進軍。
美濃の大名・土岐頼遠(とき よりとお)を筆頭に、細川頼之(ほそかわ よりゆき)、そして高師冬(もろふゆ)・師泰(もろやす)らの
61:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:38:59.52 ID:M7YeAvKh0
〜奥州軍・陣屋〜
珠美「よし、あと一日で近江に入れますね。待っていてください陛下。
この珠美が必ずや、逆賊尊氏を討ち、京を奪回してみせましょう!」
62:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:42:01.78 ID:M7YeAvKh0
老武士「お久しぶりです。珠美様」
珠美「老武士殿ではありませんか。息災でしたか?」
老武士「つつがなく。さっそくですが、本題に入らせていただきます」
63:以下、2013年にかわりまして2014年がお送りします[saga]
2014/04/02(水) 19:45:20.88 ID:M7YeAvKh0
老武士「ええ、それはわかります。しかし、これ以上戦を続ける必要があるのですか?」
珠美「今更なにを。私たちは倒幕の折、ともに戦ったはず。
しかし今、尊氏は鎌倉幕府になりかわり専横を振るっています。
この国の政は古来より朝廷が執り行ってきました。
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