46: ◆MU56p3v17.[saga]
2014/04/06(日) 21:15:35.30 ID:jtJrI72l0
フリット「……はあ、はあ……。このスピードは……」
今まで体感することのなかった凄まじい加速力に、フリットは戦慄した。
あんなスピードで動き続けていたら、機体よりも先にパイロットの肉体の方が参ってしまうだろう。
フリット「…………」
だが、この速さなら状況を打破できるかもしれない。
装備こそ貧弱なものの、接近してしまえばこちらの方が有利になる。
フリット「……やれるか? この僕が……」
いや、やってみせる。
目を見遣ると、UEの何機かはこの宙域を離れ始めている。
それはつまり、ディーヴァのいる方向へUEが移動し始めているということだ。
今なら、先程の超加速でUEの懐に飛び込み、ビームサーベルを一閃させればそれで終わる。
しかし、このまま行けば加速の過負荷に耐えきれず、どうなるかわかったものではない。
最悪、命を落とす危険もある。
フリット「…………」
だが、これ以上目の前で人を死なせるのはフリットにとって死ぬこと以上に怖く、許せなかった。
このままウルフを助け出し、ディーヴァにいる人達も救うことができるなら、自分一人の命など安いものだろう。
フリット「……ッ、行くぞォ! ブルー!!」
覚悟を決め、ペダルを限界まで踏む。
赤い燐光を迸らせた蒼い機体が、UEの群れへ突貫した。
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