50:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/04/11(金) 19:53:35.75 ID:95e+9Xdq0
「で、何の用ですか臥煙さん」
「……こよみん、何その顔。エピソード風に言うと超ウケる」
「勝者の証です」
僕の顔の事はどうでもいい。
それよりも滅多に人前に姿を現さないこの人がここまで足を運んで来たことこそ問題だ。
「今日はね、まあ色羽櫛の件も含めて、久し振りにこよみんに会いたくなってね」
「櫛? 櫛の件ならちゃんと収拾つけましたよ?」
「あらそうなの? じゃあちょうだい」
はいどうぞ、と小箱ごと櫛を手渡す。
「……んん?」
手に取った臥煙さんはおっかしいなー、と櫛をあらゆる方向から見るが、ひとしきり検分した後に一言、
「中身、なくなっちゃってるんだけど」
「え!?」
でも、臥煙さんの話によれば櫛そのものに憑いている怪異だから無くなることはないって――。
「こよみん、ひとつ聞くけどどうやって祓ったの?」
「え、それは――」
真美ちゃんに行なった方法を具に口頭で伝える。
後ろで真美ちゃんがちょっと赤面していたけど勘弁してもらおう。
説明が終わる頃になると、臥煙さんは僕と真美ちゃんを見比べ、何故だか意地の悪い笑顔を浮かべていた。
「……なるほどね。なるほどだよ」
「あの、臥煙さん?」
64Res/55.90 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。