過去ログ - 響「歩くスピードで近づこう」
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/14(月) 20:03:29.32 ID:zR9LCYYT0

部屋を飛び出してふらふらと歩く。行くあてなんかどこにもない。
ゆるく波打つあの銀色を目にした気がして心臓がたたらを踏み、
よくよく見たらコンビニの雑誌棚に並ぶ、口さがないゴシップ誌の表紙だったりして。

以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/14(月) 20:04:30.45 ID:zR9LCYYT0

ここのところのお仕事は、すべて断ってもらっていた。
最初は気を使ってくれてたプロデューサーも、連絡をあまりくれなくなった。

そりゃあそうだ、自分は勝手な都合で仕事をサボってるただのアイドルで、
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/14(月) 20:05:22.64 ID:zR9LCYYT0

春の宵は風もそこそこ優しくぬるくなって、
コートを着てなくても寒くは感じないけど。

自分の心に埋めようのない穴がぽっかり空いて、
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10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/14(月) 20:07:47.05 ID:zR9LCYYT0

目線を上げたら煌々と輝く月と目が合った。
ほとんど満月に見えるくらい、丸く膨れ上がった立派な月。
すぐに見ていられなくなって、自分は月から目をそらした。

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11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/14(月) 20:09:19.95 ID:zR9LCYYT0

部屋に帰っても誰が出迎えてくれるわけでもない。
自分が好き好んで家族をホテルに缶詰にしたんだから当然だ。

ぼーっとしていて夕食を食べることも忘れていた。
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12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/14(月) 20:10:26.80 ID:zR9LCYYT0





以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/14(月) 20:11:22.21 ID:zR9LCYYT0


自分の歩く振動が伝わって、月が細かく震えている。
ゆらゆらと、ふるふると、小さな波に乱されるように。

以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/14(月) 20:12:23.90 ID:zR9LCYYT0


自分が独り占めにしていたかったのは、こんな鏡の月じゃない。
もっと、あたたかで、はかなくて、やさしくて、さびしげで、銀色に輝くお月様。

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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/14(月) 20:13:13.09 ID:zR9LCYYT0


小さな封筒がひらりと落ちた。鉢の底に、貼り付けてあった?
水を張ったのもおそらく同じとき。誰がいったいこんなことを?

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/14(月) 20:14:54.53 ID:zR9LCYYT0





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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/14(月) 20:16:14.41 ID:zR9LCYYT0


忘れられるかもって、思ったのに。
振り切ることができるかも、って、思ったのに。

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