過去ログ - 日向「強くてニューゲーム2」
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/15(火) 05:48:03.27 ID:fX5a1w8N0
「えー…1番最初は…君だ!
 男子16番、皆川玉樹君!」

生徒達の視線が進藤の指差した先、玉樹に集中した。

「ぼ…僕…?」

玉樹の少女と見紛うような表情が引き攣り、体が震えていた。 しかし、側に置いてあったショルダーバッグを持ち、立ち上がった。 バッグを持つ、細い白い手がガタガタと震えていた。

玉樹は部屋中を見回していた。 震えている幼馴染の麻生咲(女子1番)と目が合った。 咲の目には涙が溜まっているようだった。 玉樹は安心させるように笑顔を作っていた。 クラスメイトが目の前で死んだ後だったのでかなり無理があったが。

「そうだ!」

進藤が叫んだ。

「気をつけろよ!
 ここのエリアは、最後のヤツが出て行って20分後に禁止エリアになるからなぁ!
 さあ、皆川君、出発だ!」

玉樹は前に出た。デイパックを受け取ると、そのまま走って出て行った。

2分のインターバルを置いて、進藤が名簿に目をやった。

「次は…女子16番、原田千秋さん!」

千秋の体がビクッと震えた。邦康の死体を避けて、前にゆっくり出て行った。
デイパックを受け取ると、それをしばらく凝視したあと、進藤に投げつけた。

「あたし、いらない!!
 こんなゲームになんか、絶対乗らないんだから!!」

それだけ言い捨てて、千秋は部屋を走って出て行った。

進藤は、千秋を撃ち殺そうとした足立を止めた。

「いいじゃないか、元気で!」

そういうと進藤は爽やかに笑った。

  

次々と生徒達が出て行った。

泣きながら出て行く者、何故か誇らしげにデイパックを掲げる者、何も言わず走り去るもの、名残惜しそうに部屋中を見回す者、政府の連中を睨みつけるもの。


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