20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/15(火) 05:51:30.03 ID:fX5a1w8N0
正義感の強い、男子委員長の高橋良太(男子9番)と女子委員長の津川麻保(女子9番)なら、きっとこの状況でも戦おうとはしないだろう。 それに、差別とかは嫌いだから、きっと受け入れてくれるはずだ。 しかし、逆に危険因子だからとかいって殺される可能性がないわけではない。 正当防衛だから仕方がない、とか? まともなヤツほど狂うんだよな、こういう場合。 まぁ、簡単にやられたりなんざしないけど。
「それか…あのへんどうだ?ほのぼのカップル」
今度は慎が言った。
ほのぼのカップル、和田純直(男子20番)と原田千秋(女子16番)は争いごとは嫌いな人間だ。 千秋は、デイパックを進藤に投げつけるほど、このゲームに乗らないと主張していた。 しかし、この2人が自分達を受け入れてくれるかはわからない。
まあ、あとはごくプレーンな堤良樹(男子10番)とか富田宗(男子11番)あたりだろうか。 でも、サービスエリアで少し脅したからな…無理か。
「…やっぱ、咲と玉樹くらいだな…」
「だよな、あの2人なら…」
皆川玉樹(男子16番)と麻生咲(女子1番)は、クラスで唯一自分達に自然に接してくれていた。
中2の校外学習の班決めの時だったような気がする。
8人グループを作る、という事になったが、クラスで浮いていた存在の稔と慎には誰も声をかけてこなかった。 どうせさぼるつもりだったから、誰でもよかった。 余ったところにでも適当に入ろうと思っていた。
「ねぇ、井上君、坂出君。 一緒の班にならない?」
教室中が静まり返った。 担任の中岡もこっちの方を見つめていた。
2人に声をかける人間なんていないと思っていたので、驚いて振り返ると、咲が笑顔で立っていた。 外見はいささか派手だけど、誰にでも優しく、よく知らないがクラスメイトにはとても好かれているらしい。
「は?お前バッカじゃねーの?」
稔が咲を鼻で笑った。 すると横から幼馴染とかなんとかいう玉樹が咲の後ろから出てきた。 女みたいなヤツだ、と陰で笑ったことがある。
「バカじゃないよ。
僕たち今、6人グループで、男子2人足りないの。
だから、ダメかな?」
慎が玉樹の後ろを見ると、美祢達哉(男子17番)、川上理映子(女子3番)、黒沢星子(女子5番)、仙道桜子(女子7番)が震えているような感じで立っていた。 なんだよ? オレらは妖怪かってんだよ。
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