237:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/06/30(月) 09:21:39.62 ID:aFMIt3ru0
一方その頃。
「何だい全く!おばちゃん、早く帰って夕飯の準備をしなくちゃいけないのに!」
与一達とはかなり離れた位置にいる場所では一人、叫んでるプレイヤーがいた。
彼女の名前は大添三枝(おおぞえ・みつえ)。
何処にでもいる、ちょっとケチなおばちゃんだ。
ブツブツと運営への文句を言いながらPDAを弄る。
彼女のPDAは「女帝」。
クリア条件は「女教皇か、教皇のPDAを持ってるプレイヤーのクリア条件を達成させる。」
これを見ても三枝は理解出来なかった。
「ホント、訳がわかんないよ!何でおばちゃんが「ゲーム」なんかしなきゃいけないのさ!ゲームなんかしてる暇があったら、勉強とかしなさいよ!ゲームばっかしてるからこの国が馬鹿にーーー」
それ以上は、言葉が続かなかった。
「ぎっ!」
風を切る音と同時に、三枝の後頭部に、銀色のアンテナが生えた。
「ぎゅ……」
何が起こったのか、三枝は理解出来なかった。
視界が傾き、体もゆっくり傾き、床に倒れた時には、もう死んでいた。
『貴女はクリア条件を満たせませんでした。ただちに首輪を爆破します』
PDAからそんな音声を聞いて、先原奈々(さきはら・なな)は、その場にへたり込んだ。
「嘘……もう、教皇か、女帝のプレイヤーが死んだの……?」
奈々のクリア条件は「女帝と教皇のプレイヤーと共に、ゲーム終了まで生き残る。」
女帝のプレイヤーだった大添三枝が死んでしまった以上、もう奈々にクリア条件を満たすことは不可能だった。
「や……いゃ……」
まだ死にたくない!
今年に入ってようやく教師になれたのに、こんなところで終わりたくない!
誰か、誰か助けーーー。
ボン!!
首輪が爆発し、奈々の身体は大きく揺れ、崩れ落ちた。
生き残りプレイヤー・残り20人
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