291:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/06/30(月) 09:59:49.03 ID:aFMIt3ru0
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浮田匠(男子3番)は3号館の男子トイレの個室の中でガタガタと身体を震わせていた。
ーー殺した、殺したんだ。
俺は、この手で友達をーー拓也を殺したんだ!
思い出すあの光景。
出刃包丁で襲いかかる拓也。
そして、変わり果てた拓也の姿。
「っ……!」
耐え切れず、また吐いた。
「う……もう……い、やだ……」
もう限界だった。
早く楽になりたい。
そう願ったとき、近くから足音が聞こえた。
ーーああ、そうだ。殺されてしまおう。
もう、何もかも終わりにしよう。
匠は個室の扉を開けた。
小沢直己(男子9番)と佐倉大貴(男子10番)は3号館を探索していた。
「んー……ここも他の建物と同じだな。教室ばかりだ」
「パソコン室って何処にーー」
大貴は咄嗟に直己の口を防いだ。
そして、そっと耳打ちをした。
「……そのことはあまり喋るな。気づかれる」
大貴の言葉にはッとし、直ぐに頷いた。
大貴は気づいていた。
この首輪に盗聴器が仕組まれてることに。
「よし、この階調べ終わったらすぐに移動ーー」
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