17:黒猫
2014/04/19(土) 17:06:59.30 ID:iJVM3aGg0
電話にすがるが、返ってくるのは冷静な曜子の声だけだった。
冷静に考えれば、冷静な救援者ほど頼もしいものはいないが、
今のかずさにとっては、自分を突き放す冷たい人間にしか思えない。
曜子「あたながパニクってちゃ、ギター君助からないわよ。
あなただけが頼りなのよ。」
かずさ「母さんはいつもわかったような顔をする。
今回の日本だって、母さんのせいじゃないか。」
曜子「私はあなたの味方よ。
それだけは、わかって。春希君を助けてから、文句なら聞くわ。」
かずさ「ごめん。母さん。」
曜子は、かずさの声色が落ち着いていくのがわかった。
そして、ひとつずつ、かずさがパニックにならないように先を続ける。
曜子「大丈夫よ。それで、怪我はないの?」
かずさ「怪我はない。倒れた時、どこかうったかもしれないけど
血とかは出てない。」
春希の体を探りながら質問に答える。
曜子「それじゃあ、病気? 風邪でも引いてた?」
かずさ「それも違うと思う。」
曜子「それじゃあ、なんで倒れたの?」
かずさ「・・・・・・・・・・・」
曜子「・・・・・・・・・・・・」
かずさ「・・・・・・・・・・・」
かずさが答えるのをじっくりまったが、返事がないので
曜子「いいわ。タクシーに乗せることはできる?
それとも、迎えに行ったほうがいい?」
かずさ「タクシーに乗せることはできる。
ちょうどタクシー乗り場の側だし。」
曜子「でも、雪降ってるからタクシーいないんじゃない?」
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