過去ログ - 女賢者「人間、ということ」
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18:唯野 ◆xM1rhmOJvo[saga]
2014/04/18(金) 00:57:28.87 ID:ucrHU6is0


──魔界
広大な暗黒の世界、地面の材質は粉末状のオリハルコンと呼ばれる硬い金属。

 多くの魔物の学者が世界を隅々まで回ろうとしたが、広大かつ過酷な環境で、到底なし得ないものだった。

 気候は温暖。雨などは降らず、常に乾燥しきっているため、水は大変貴重である。

 水源は魔神の作りし闇の海にしか存在しておらず、民は魔神の『人間世界奪取』計画の遂行を、今か今かと待ち望んでいる。

 
 先程も言った通り、魔界は広大で歩き回るのは困難である。


そのため、情報が魔界全土に行き当たる事は極めて困難で、有名な魔界四天魔王の存在を知らない、という者も居るのだ。



──『魔界四天魔王決定戦』


 
 四人目を待ちきれない民が各々で勝手に開いた行事。
 
これが執り行われていたのは魔王城の背後に聳え立つ、山。

何故、情報の伝わりにくい魔界にて、あまつさえ山中に、剛の者が集まれたのか。
 
 この疑問が女賢者の中で渦巻き、暴れ、掻き乱す。


──通称『魔仁山』


 この山の山頂、遠目でもそこには塔が建っているのが見える。
それこそ、地下闘技場の存在する村、強者が集まる場。

 そこに、女賢者の脚が向かう。

 ゆっくりと、だが確実に。

 その思いには僅かな迷いもなく。



──物語は急速に大きく揺れ動こうとしていた……。


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