32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/04/21(月) 00:28:04.75 ID:Cm6O3wMM0
「あれ、恭介? 帰ったんじゃなかったの?」
「さっき鹿目さんを見かけたから、もしかしたらと思って」
「あー……なるほど」
「傘、返したほうがいいかな」
「職員室で借りれると思うから、大丈夫だよ」
「それだったら僕が借りてくるよ、元々さやかの傘なんだから」
恭介が傘を差しだす。 男女兼用の、可愛げのかけらもない平凡な傘
まどかの傘とは大違いで、およそ年頃の女の子が持つような物じゃないと自分でも思う
今回と同じように、傘を忘れてきた誰かさんに当時私の愛用していた音符の描かれた傘を貸してあげようと言ったら、丁重に断られたことがある
それから、こういう傘を選ぶようになった
「まあ、そうだけど……」
恩を着せるつもりは毛頭ないけれど、すこしは素直に人の世話になってもいいんじゃないだろうか
「二人とも、まだ帰ってなかったんですか」
どうしようかと考えていると、我が担任である恋愛連敗記録絶賛更新中の早乙女先生が現れ、これから雨が強くなるばかりだから、と早急に帰宅するよう勧告する
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