113: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/19(土) 10:05:43.03 ID:s4vLrOmz0
考えろ、考えろ、俺様。頭を働かせ策を練る。そんなのは野生動物でもやっている。
相手の能力、その正体を見極めるのだ。
考えうるのは三つ。瞬間移動、透明化、そして……時間操作。
女の能力は「気づいたらいなくなっている」という表現に集約できる。
当たるはずの拳が空振った以上、透明化ではない、か?
ならば瞬間移動、もしくは時間操作。
さて、どうしたものか。
金髪「って、おい!」
瞬きした瞬間に女の姿が消えている。
どこだ、どこに、
まるで蛇のようなしなやかさで女の腕が首へと巻きつく。背後に回っていた女は、こっちの頸動脈を確実に極めてくる!
会計「これならどう?」
冷静な口調だった。人間味がない。本当に人間か、こいつ。
ぎりぎりのところで抵抗はできているが、まるで外れる気がしない。女は全身の力を以て俺様に取り付いているようだった。
金髪「ぐ、が……!」
俺様は後ろに跳んだ。そこにはコンビニが――コンビニのガラスと、週刊誌の陳列棚が、ある。
首に回された腕越しに女の緊張が伝わる。言外に教えてやっているのだ、能力で逃げないとお前も突っ込むぞと。
想定通りに女の重さが消える――消えるということは、やはり、透明化ではないということだ。存在そのものがなくなっている。
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