112: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/19(土) 10:05:04.68 ID:s4vLrOmz0
ナイフを抜いて投げ捨てる。『弱肉強食』によって止血と鎮痛は済んだ。体を捩じれば多少の違和感はあるが、ほぼ無視しても問題ないレベル。
今は俺様の体よりも目の前の敵の方が重要だった。
地を蹴る。真っ向勝負上等の突進。この軌道は単純で、先ほど見せたとおり。だからあちらの対応も同様だ。
拳が宙を斬る。そこにあの女の姿はない。
まただ。どこへ行った。
ぐっと襟首が掴まれ後方へと引っ張られる。同時に振り下ろされるバタフライナイフの刃を俺様は見逃さない。
同時に視界をよぎる女の顔。
刃が俺様の頬を突き破って口蓋すら貫通した。なかなか容赦がない。澱みがない。見てくれはトーシロのくせに、肝が据わっている。
だがだがしかし!
金髪「ぞえぐあいで、ぼえざばば、だおべばい!」
口の中で血液がごぼごぼと音を立てる。
しかしそれも一瞬だ。
反撃に移るころには女はまた俺様と距離を取っていた。ヒットアンドアウェイ。回復の時間を図らずとも確保できるため、決して相性は悪くはないが、めんどうではある。
会計「超回復……厄介」
女の能力は破壊力に特化していない。攻防一体だが、能力自体は彼女にしか干渉せず、俺様をどうこうできる部類ではない。攻撃より俺様の回復が早ければ、これは実質完封勝利。
けれど問題もある。どれだけエネルギーが持つか、ということだ。長引けば有利も棒引きになる。
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