30: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/17(木) 22:35:11.70 ID:iWvh8kZB0
私は汗を拭った。一瞬だけひやっとさせられたものの、万事問題はない。当然だ。だって私は選ばれし者で、他のやつらとは格が違うんだから。
ま、まぁ、この眼鏡も選ばれし者なんだろうけど、その中でも私は一流なのだ。
最初は殺し合いと聞いて怯えていた気持ちがなかったわけではない。けど、やっぱり私は一流だ。格が違う。だってほら! こんなにも容易く、あっさりと、もう一人殺してみせた!
これは私が特別だって証拠に他ならないでしょ!
……いったい誰に主張しているんだかわからなくなって、なんとなく頬を掻く。既に1人死んでいると聞いたから、自分を入れてあと八人。七人殺せば優勝だ。
この能力と、なんでもひとつだけ叶えてもらえる権利。具体的には決まっていないけど、抽象的にはあの宇宙人へ伝えてある。
黒マント「全員が私に従えばいいんだ」
思わず口調が元に戻った。あぶない。咳払いをして口元を拭う。
黒マント「全員が我に従うべきなのだ」
『黒光纏いて優雅に踊れ』があれば、殆どの人間は私に従うだろう。ちょっと暴力をちらつかせれば、誰だってホイホイということを聞いてくれる。けど、私が望むのはそんな上っ面の服従ではない。
心の底からの服従。尊敬。
さんざん馬鹿にしてくれたクラスメイトや教師や親や、その他もろもろ全て、私の前に傅くべきなのだ。
靴を差し出せば爪先を舐め、行く先に水たまりがあれば自らが寝そべり橋となる。そして、私のために生きていられたことを、今生の喜びと感じるような人間に作り替えてやろう。
笑いが零れるじゃない? 凡人の人生を歩むくらいなら、私の礎にでもなったほうが万倍マシってもんでしょ。
ムム「随分と派手にやってくれたものだね」
どこにいたのかムムがふわりと降り立つ。相変わらず表情が読めないやつだ。困った感じのことを言っていても、全然困った雰囲気を出していない。
ムムの眼前には積み上げられた死体がある。学校の誰かが能力者らしかったから、とりあえず全員殺してみたのだ。案外手間で、疲れたな。
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