38: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/04/17(木) 23:09:19.34 ID:iWvh8kZB0
金髪「ぎゃはっ!」
片腕の金髪はやはり痛覚などないみたいに木刀へ立ち向かう。というか、互角以上の戦いを演じている。
一撃は木刀の方が大きいのだろうけど、金髪の武器はその全身で、打撃以外にいくらでも細かな動きができる。木刀を掴んで捩じる動きが入るだけで詰襟には不利だった。
眼にもとまらぬ速さの斬撃。本来木刀で物なんて切れないだろうに、きっと能力のためなんだろう、詰襟の持つ木刀はコンクリートすら容易く切り裂く。
流石に金髪も太刀打ちできないと踏んで、一歩下がった。
私はそんな二人の戦いを、一旦去ったふりをして、レンガに腰かけた状態で上空から見ている。決着がついて疲弊しきったところを狙うのだ。
黒マント「漁夫の利、漁夫の利。くくっ」
笑いが零れる。あのまま戦いに巻き込まれていれば危なかったけれど、詰襟のおかげでスムーズに撤退することができた。彼には感謝しなければならない。
詰襟「この狂人め」
金髪「はぁっ!? 俺のどこがイカれてるっつーのよ!」
木刀をいなして金髪はさらに一歩後退する。
足元には、先ほど彼が殺した男性が転がっている。
それの手首を掴んで持ち上げた。
詰襟「やめろ」
金髪「いやだね」
金髪「弱肉強食。所詮この世は、こんなもんだろぉ!」
金髪「いただきまぁす!」
びりびりびり、と金髪の上着が裂けて。
ぐぱぁ、と金髪の腹が割れて。
がぶり、と死体に喰らいついた。
ぼき、ぼき、ぼき。
ごきん。
ごっくん。
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