過去ログ - 【Vシネ版】 京太郎「……変、身ッ」 【仮面ライダー】
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469: ◆rVyvhOy5r192[saga]
2015/01/11(日) 23:00:32.97 ID:6aAr+py4O

『別に、いつも通りだよ。この街は昔からいつも変わらない』

「……」

『っていうか、変な噂じゃ判んないって。聞きたいならちゃんと詳しく説明しなよ!』

「……夕飯でな」

『……顔出せっての?』

「嫌なのか?」

『あのさぁ……だからそーゆーのが、ウザいんだって』


 うん、でも、反抗期かもしれない。


 そりゃあ、年頃の少女と同じ家は不味いと思う。不味いと思った。

 だからまあ、必然的に独り暮らしを選択するのは間違いではない。京太郎も同意した。

 だけど、こう……大切な義妹のことが、心配であるのも事実だ。


 だから邪険にされるとそこはかとなく物悲しい。


『っていうかさ、京兄。それって、魔法使いの出番じゃないの?』

「……なぁ。大学四年生にもなって、魔法少女とか名乗って良いのか?」

『名乗ってない!』


 「そういうとこ、あんた昔からウザいままだ」と言われて――今の一言は余計だったかと悩む。

 だけれども、彼としても杏子に首を突っ込んで欲しくはないのだ。

 年がたった二つほどしか離れてないとはいえ――彼女はフリーターをしてから大学に行った――、大切な妹。家族を危険に晒したくない。

 この手の危険なんてのは、仕事をして金を得るからの対価。学生である彼女は、触れるべきではない。


 だからわざと怒らせて、会話を打ち切らせるほか無かった。


『まー、今ので誤魔化そうったってそうはいかないよ。……夕飯、顔出すから詳しく聞かせて貰う』

「……分かった。夕飯でな」

『逃げたらどーなるか、判らない京兄じゃないよねぇ……?』

「……家庭裁判所に、家庭内暴力って訴える以外は分からねーよ」


 が、結局は話題の中断には失敗した。

 流石に彼女もそこまで単純ではないし、何よりも京太郎との付き合いが長い。やり方なんて、察されて当然だ。

 仕方なしに適当な諧謔を交えて、通話画面終了に指を運ぶ。


『じゃ……、夕飯でね』

「ああ、ちゃんと講義に出ろよ」

『わざわざ言われなくてもそんな勿体ないことしないって』


 どうやら――夕飯前に、この事件を片づけねばならなくなったらしい。


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