過去ログ - 千川ちひろ「大変です、プロデューサーさん! 強制ご奉仕イベントですよっ」
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2014/05/02(金) 01:19:31.45 ID:DNNjcDeW0

 扉越しに声をかけられ、事務所に入る。そこには、華やかなメイドの集団が並んでいた。

「……どういうつもりだ!?」

 集団の中から一人、小柄な人影が歩み出る。白黒のメイド服に身を包んだ、幸子だ。

「ボクが代表して答えましょう。なんといっても、カワイイので!」

 幸子の説明によると、一人一人奉仕をしていては、イベントが終わってしまうので、一度にまとめてやってしまおう、とのことだった。

 その結果、数十名のメイドが並んでいるわけだ。華々しいのに、はなはだ不気味な光景である。

「待て、一度にまとめてする?」

「はい。ボクたちからの好意を、受け取らないなんて言いませんよね?」

 ふと、幸子の後方へと視線を向ける。メイドの波の中に、縄や手錠がちらほらと見えた。好意というのは、千差万別なのだろう。

「さらばだ、幸子」

 俺が振り返って駆け出すと、幸子を筆頭に、みんなも走り出した。数十の足裏が地面を揺らす。捕まるわけには、いかなかった。

「勘弁してくれよぉ!」

 ご奉仕イベントの締めとは思えない、マラソン開始の笛の音が聞こえてきたのであった。



                                    『イベントは走るもの』END






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