過去ログ - モバP「見えた今に絶えぬ未来を」
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15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/04/22(火) 23:03:58.43 ID:dbLyof+Po
まさか、そんな事が起きるなんて。
俺は何をすればいい? どのようにすれば助けられる?
幾重にも重なる病気のような不安の波が脳内に押し寄せ、即座に頭を混乱させた。
「そ、そうだ! 救急車を――」
千秋の言葉やここに来た目的などどこかに吹き飛んで、硬直した頭を必死に動かして対処を捻り出した。
倒れている翠が何も問題ない訳がない。
迅速な搬送こそが命を救うために俺にできる事なのだと判断し、汗と動揺で震える手をポケットにつっこんで携帯電話を取る。
頭からの指令が上手く指に伝わらない。
焦りの中救急車の番号を何とか入力すると、発信するために決定ボタンに指を添えた――その刹那。
すー、すー。
俺の加速する鼓動よりも遥かに小さく、静かな音が耳に入り込んできたのだ。
そしてその音は瞬時に俺の体を硬直させ、ボタンに触れた指の力を抜くのに十分であった。
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