27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/04/23(水) 18:59:08.42 ID:KjY5e/6Q0
「四条……彼女に僕の手から食事を与えているのは怪異対策だ。
今の彼女は自分の手では何も食べられない。
一昨日から始めて今日終わる」
かちり、
「あらそう、それはまあ、信じてあげるわ。
プロデューサーは誰にでも優しいものね」
だがやはり気に食わないのだろう、一ノック分距離が縮まる。
「星井に関しては、僕から釈明することは何もない。
僕と星井が、アイドルとプロデューサーとして打ち解けた結果だ」
かちり、かちり、かちり、
「そう、言い遺すことはあるかしら?」
「ない。だが僕がひたぎを好きなことに変わりはない」
かちり、
「…………」
その時、僕の眼は興奮と恐怖のあまり、赤く変色していたのかも知れない。
ひたぎの顔付きが親しい者にしかわからない程度に変わる。
「僕が信じられないのなら刺せよ。
それもいいさ、恋人に殺されるなんて最高じゃねえか。
だけどな、ひたぎ」
かちり、
「刺したところで僕の気持ちは変わらないし、何よりお前が後で何と言おうが、お前は自分を否定することになる」
「そう」
素っ気なく応えると、ひたぎは親指に力を入れた。
これから迫り来るであろう痛みと惨劇に可能な限りの覚悟を決め、身体を硬直させる。
かちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかちかち。
53Res/51.27 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。