10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/04/25(金) 20:36:26.19 ID:XsXwgu560
「はぁ、それで、実際どうしたんだよ」
心底心配したような、そんな優しい声色だった。先ほどまでのおちゃらけた雰囲気がなくなって、唐突に押されたプロデューサーの『スイッチ』、いつもの、と言ってしまうには頻度は低く、けれど極稀にと言ってしまうには少し違う気がするほどのバランスで押されるそのスイッチが入った彼は、ボクにとってすると少しばかり苦手だったりする。普段飄々としていて、ふざけた様子が多くうかがえる癖に、ここぞというときに限って彼はあまりに的確にボクの心に入り込んでくる、そして、何かしらを『奪って』行くのだ。
悩みであったり、怒りであったり、寂しさであったり、何かしらを。
毎回かならず、後に残っているのはボクにとって都合がいい、喜ばしい結果だけれど、思春期真っ盛りのボクからすると、まるで心を毟り取られる様な不安感があるのも事実なのである、プロデューサーが信頼に値する相手であるからいいものの、たまらない話であることには変わりない。
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