32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/04/25(金) 23:01:26.89 ID:XsXwgu560
ここにきて、まだボクを庇うのか、やめてくれよ、これ以上はもう、ボクがボクを許せなくなりそうだ、これ以上惨めな思いはしたくないんだ。
「――ッ まだ、まだそうやって! なにが違うっていうんだい!」
「違うんだよ! 俺は別に、お前を庇おうとしたわけじゃない! そこが違う! だから……だから! そんな顔するな」
頬に触れたあったかい感触、まっすぐに見つめてくる二つの黒――ああ、なるほど、ボクは顔を上げたのか。
大きな掌が、ボクの顔をまるで割れ物にでも触るかのような慎重さで触れた。涙を払うようにボクの顔を撫でる。すごく心地良い。ふと気がつく、目の前のプロデューサーの表情が自分の想像していたそれとはかけ離れている事実に。
強い顔――それは言葉としては、日本語としては間違っているのだろうが、けれど一言でその表情を表そうとすれば、それが一番しっくりくると思えたのだ。
凛々しく、雄々しく、なによりもまっすぐ前を見つめていた。
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