9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/04/26(土) 18:03:10.28 ID:ndNHoV3Y0
「今日死のう」
私の名前は女としておこう。
現在27歳、まともな就職先も見つからず、親からも見限られ、毎日コンビニでアルバイトをしながら狭い狭いアパートでインスタント食品を貪り、ただひたすら死なないでいる。
死なないでいる、という表現は少し変だろうか。しかし、こんな単調でつまらない人生を、生きているとは言い難い。
そんな私がある日の朝、突如自殺を決意した。
いやな匂いの染み付いた布団から出て、寝癖のついた髪を手で軽く梳かしながら、財布だけを持ち玄関へと向かった。
なぜ自殺の定番である首吊りや飛び降りにしないのか、というと、私は海が好きだから。と答えるしかない。
ドアを開けるのに躊躇は全く無かった。ただ散歩に行ったりする程度の心構えで、私は家を出た。
──私の住んでいるアパートは、東京湾に少しばかり近かった。バスやタクシーにでも乗れば、さほど時間はかからずに東京湾に行くことができる。
なので、私は東京湾に沈もうと思った。
東京湾で溺死、なんてニュースになるかも。まあ、それはそれで面白い。
大嫌いな両親に面倒な手間をかけさせてやるのも、なかなかに良い小さな仕返しだろう。
などと考えながら、もはや非道くどうでもいい世の中を眺めながら、近場のバス停へ向かった。
「………頭、いた………」
天気は曇り。それも灰色に濁った雲ばかり。──つまり低気圧。
偏頭痛持ちの私は、こんな天気の日はすぐ頭が痛くなる。
午後は雨だろうか。
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