7: ◆4flDDxJ5pE[saga]
2014/04/30(水) 20:19:27.58 ID:IFdEPb8do
夏休みになると、当然会える数は減ってしまう。
播磨はそう考えると不安になった。
(夏になると人は解放的になる。そうなると、アリスちゃんにも悪い虫がついてしまう可能性も。
ああー、それは不味い。非常に不味いぞ……!)
播磨は心の中で頭を抱えて身悶えていた。
もちろん、そんな風に悩んでいることなど、当のアリスは知らない。というか余計なお世話である。
(なんとしても早くアリスちゃんと仲良くなって、不埒な輩が近づくことを阻止しなければ)
彼の頭の中で、自分がその“不埒な輩”であるという認識が微塵もないことは言うまでもない。
(だめだ。やはり俺一人の知能では限界がある。いっそ誰かに相談を……。くっ、バカ野郎。俺は不良だぞ。
一体どこの世界に女の子と仲良くなる方法を相談する不良がいるってんだ)
播磨が一人、悶々と悩んでいると、
「どうしたの? 具合悪いの?」
不意に声をかけてくる生徒が一人。
(アリスちゃん!?)
変な期待をしつつ、顔を上げるとそこには黒髪でおかっぱ頭の女子生徒がいた。
(コイツは確か、いつもアリスちゃんと一緒にいる)
「アマクサ?」
「大宮。大宮忍です。すぐ前の席なんですから、覚えてください」
「オオミヤ……」
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