過去ログ - 禁書「イギリスに帰ることにしたんだよ」 上条「おー、元気でなー」 2
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◆ES7MYZVXRs
[saga]
2014/05/01(木) 03:06:26.94 ID:wiguRyO8o
プツッと、車内放送が入る音が聞こえる。
『悪い、少し待ってくれにゃー。すぐに出す』
「あぁ、頼む……お前どこにいんの?」
『管制室。心細いかもしんないけど、車内にはいないぜい』
「誰が心細いかっての」
普通に答えてみたが、どうやら向こうにはちゃんと伝わっているようだ。
『……にしても、やっぱカミやんはカミやんだにゃー』
「それ褒められてるような気がしないんだけど」
『はは、褒めてる褒めてる。いいと思うぜい、そういうの。
カミやんが突っ走って、それをみんながフォローする。こんな立場からだと、そういうのってすげえ眩しく見えるんだ』
「悪く言えば人に頼りがちって感じだけどな。ここまで来れたのだって、ほとんど俺の力じゃねえし」
『カミやんの力だって、それも。その右手よりずっと強力な力だぜい。
それにほら、助け合いって人間社会じゃ基本的な事だし、世界を救っちゃうのも頷けるってもんだにゃー』
「世界を救う……か」
第三次世界大戦の時に、上条は天使と激突した。
確かに、その時は世界を守りたいという気持ちがあった。絶望的な結末を何とか避けたかった。
結果として上手くいったが、それは周りの人達の力無しでは成し遂げられなかった事だ。
フィアンマとの対決に至っては、上条の頭の大部分を占めていたのはインデックスの事だった。
第三次世界大戦を止めるとかそういう事の前に、上条はインデックスの事を助けたかった。
そして、その願いに対してもついて来てくれる人達がいた。
「俺の力ってより、人間の力ってやつなんじゃねえか。みんな良い奴なんだよ。いざという時は助け合う事ができるんだ」
『……それが実際は結構難しい事なんだけどにゃー。まっ、それもカミやんらしい考えか』
土御門はそこで言葉を切ると、よし、と小さく呟いた。
すると、シューという駆動音と共に、車両のドアが閉まる。
『お待たせしました、インデックス行きの列車、出発だにゃー』
「まるでインデックス本人に向かって突っ込んで行きそうだな感じだな」
苦笑と共にそんな軽口を叩く。
とにかく、これで第二十三学区までは一気に行ける。
インデックスに……会える。
その時だった。
『あっ』
「ん、どうした?」
『いや……はぁ、そりゃ来るか……』
「来るって……何が?」
ズガン!!! と、凄まじい震動が撒き散らされた。
明かりが消えた。プツッと通信も切れた。
視界が闇に遮られる、聴覚が轟音に支配される。
あまりの揺れに、上条は手近にあった手すりに必死に捕まった。
「な……何が……!」
揺れや爆音は一瞬だった。
そう、爆音だ。
照明が消えて、窓の外から見える雪が白く目立っている中で。
駅構内が、明るく揺らいでいるのを視認できた。
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