過去ログ - ミリオタ「萌えミリタリーの世界…?」
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9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/01(木) 12:42:46.90 ID:TKhoFFB0o
私が戦闘をぼーっと見ている間、彼等はずっとせわしなく動き回っていた。

「伏せていればいいのに…」

私は思わずそう呟いた。私のいた世界、そこで記憶していたドイツ軍の戦法というのは確か、戦闘状態であっても隊形を維持することに努めていたはずである。
それがどういうことか、彼等はまるで群衆のようにうろうろと動き回っていた。当然隊系など全く見られず、士官はただわめき散らしている。

また、MG(脚注:軽機関銃のこと)手が何処にも見られなかった。
戦死してしまったのか?と思って回りを見回すが、見渡す限りライフルを手にした兵卒の死体だけだった。

私は何故だかこれがリエナクトメントでないことを理解した。
そして自分が恐ろしく冷静なのを逆に恐ろしく思い始めた。
と、そこまで行って初めて夢うつつな気分が抜けてきたのであった。
脇から汗がじんわり吹き出し、顔が紅潮する反面、腹は冷えきって痛いほどである。

暑いのに寒かった。震えが止まらなくなり、銃弾や砲火の音から逃れんとして耳を塞ぎ、芋虫のように体を丸まらせた。

私は本能的に理解したのだろう。これは夢かもしれないが夢ではない。恐らく敵弾に当たれば自分も死ぬ。


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