1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/03(土) 15:48:25.09 ID:wJvh996L0
寂しげに冷たい風が吹き抜ける小さな電気街。
普段は鉄橋の上を電車が走る音と、僅かにテレビの音が聞こえるだけだったが、今日は違った。
掠れてしまいそうなくらい力強い歌声と、華麗なギター裁きが奏でる心地よい音。
私は何故かその歌声に、その音に聴き入っていた。
「アタシの歌、聴いてくれたのかい?」
彼女は私にそう問い掛けた。
「あの…すみません」
私はその場をそそくさと離れようとした。
「いや、いいんだよ。よかったらもっと聴いていってくれないかな」
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