過去ログ - 【モバマス】「きみがいたから」【結城晴】
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[saga]
2014/05/03(土) 21:17:16.24 ID:3dnvgWSh0
そして、一点のリードを守りきり、オレたちは勝つ。
興奮気味の雪美が駆け寄ってきて、ジュースの差し入れをくれたよ。
「……晴……すごかった……」
「もっとすげぇの、見せてやるぜ」
言うなり、背後からクラスのやつらが駆け寄ってきて、オレは背中やら頭やらをぼんぼこ叩かれる。
「晴! あんたすごいよ!」
「あと一試合だよ! こんなところまで来れるなんて!」
「あー、うるせぇ! 引っつくな!」
オレはクラスのやつらに囲まれ、雪美の前から連れ去られていく。
でも、雪美はさ、寂しがるんじゃなく、どこか憧れるみたいな目をして、オレたちの様子を見てたよ。
ろくに休む暇もなく、決勝戦の始まりだ。
最後の一試合ってだけあって、観客の数がとんでもないことになってる。
けど、雪美の居場所だけは、はっきりと分かるぜ。
ホイッスルが鳴り、歓声が地響きを起こすみたいだ。
パスを受けたオレがサイドから上がると、ふたりが突っ込んできた。
パスコースがつぶされてる、抜くしかねぇか!
けど、敵のあたりが強くて、接触した瞬間に外に弾かれる。
ボールはラインを割って、敵のスローインに。
大きく息を吐く。
体格勝負だと不利なことぐらい、知ってるよ。
オレは、背の順に並ぶと、前から数えた方が早ぇんだ。
さすがに決勝まで残ったチームだけあって、攻めも守りも今までの相手とは段違いだ。
甘えたパスは許してくれねぇし、オレにかかるプレスも厳しい。
「晴、いったよ!」
味方が相手のパスをカットし、最前線にボールが蹴り込まれる。
ラインを割るぎりぎりのところでボールを受け取ると、巨大な歓声が響く。
守りの人数が揃う前に、叩き込む!
走るオレの前に、オレより縦も横も遥かにでかい女子が立ち塞がる。
フェイントをかけ、加速しながら左に抜き去ろうとする。
互いの肩があたり、オレはこらえきれずに吹っ飛ばされ、地面に転がる。
ファールの笛は吹かれず、奪われたボールが、今度は自陣に蹴り込まれた。
オレが慌てて立ち上がると、ひときわ大きな歓声が上がり、敵選手のひとりが拳を突き上げてる姿が見えた。
「マジかよ……」
自陣に戻ると、明らかにクラスメイトたちは浮き足立っていた。
今まで敵にリードを許す展開は、一度だってなかったからだ。
「落ち着けよ。まだ時間、残ってるぞ!」
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