過去ログ - ことり「雉も鳴かずば撃たれまい」
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22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage saga]
2014/05/04(日) 01:11:05.54 ID:Q/bzk47d0
セカンドインパクトから一週間。
ことりは新しいおやつが欲しいとため息をついた。
最近の海未は後輩に現を抜かしているようで、ちょっかいをかけても反応が鈍いのだ。
「可愛くなったね」とからかうように言えば、少し自信ありげに「ありがとうございます」と返す海未。
「好きな人ができたの?」といたずらっぽく訊いてみれば、嬉しそうに頬を染め「はい」と答える海未。
ことりは口の中に泥のような砂糖をぶち込まれた気分だった。そんなものは求めていなかった。
真っ赤になって慌てふためく可愛らしい海未ちゃんはいなくなっちゃったんだね。
ことりは再びため息をついた。
誰か都合よく着せ替え人形にできて、なおかつ掌で転がせそうな子はいないものか。
絵里はちょろそうだが、穂乃果が絵里にご執心なので邪魔はしたくない。
今の凛に手を出したら海未に何をされるかわかったものではない。
希ならコスプレにはノリノリだろうが、手玉にとれる自信がない。
花陽は最近何かに怯えてノイローゼ気味なのでそっとしておいてあげたい。
にこは…なんというか、にこだ。
「…あれ、まだ残ってたの?」
部室のドアが開いた。楽譜を手にこちらを見ているのは、青いツリ目に赤いふわふわの髪。
飛んで火に入るなんとやら。古人の言葉を思い出し、ことりは笑った。
「よかった……ちょうど、真姫ちゃんに会いたいなって思ってたの」
「ぅぇ? な、何言ってんのよ!」
―――こいつは美味そうだ。
それは勝利宣言に等しかった。これが欲しかったのだとことりは心で雄たけびを上げた。
ことりは薄い微笑みの一枚下で、まだ三人だった頃のμ'sを中傷していたにこの顔を10倍ほど邪悪にした笑みを浮かべた。
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