82: ◆tcMEv3/XvI[saga]
2014/05/25(日) 17:01:44.89 ID:d+YVnMr1o
#8#
閻魔「――開廷。罪状は『姦淫』『殺人』の物質的犯罪。および『傲慢』『放蕩』『謀略』の心理的犯罪。罪状を認めますか?」
男「はい」
閻魔「では物質的犯罪の方から審議に入ります。まず貴方が、当時小学生の女児と、中学生の女児を殺害した件について……」
男「ま、待ってください!! ……小学生と中学生……!?」
閻魔「貴方の記憶と食い違いますか?」
男「ち、違う……わ、わた……高校生だったはずだ! 法的に結婚できる年齢だったはず!!」
閻魔「……検察側よりも説得力のある資料を提出できますか? 度が過ぎれば、審判妨害罪が適用されますよ」
男「く、クソッ!! 年齢詐称だあのガキ!! 騙したな!! 呪われろぉおおおおおおお!!!!」
閻魔「――犠牲者二人のうち一人は、『応供』に値する聖者。貴方はそれを殺した……」
――――――――。
判決。『黒』。
無間地獄での服役を命じる。
――――――――。
#裁判所近くのカフェテリア。
パフェひとつ頼む死神。
死神「……」
閻魔「こら。またサボりですか?」
死神「……能率がいいって言ってください」
閻魔「確かに、そこだけは評価しましょう」
死神「……白と黒ですか」
閻魔「?」
死神「そこにこそ、人間の限界が潜んでいるのかもしれませんね」
チョコレートパフェ。
チョコの茶色と、クリームの白が混じり合い、淀んだ中間色を生み出した。
だが。
白と黒の境界線だけは、誰にも踏む越えることができない。
人間が生き続ける限り――。
END
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