過去ログ - トール「フィアンマ、か。……タイプの美人だ」
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109: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/06/07(土) 22:23:37.68 ID:7eE3JAEj0


実は写真に写るフィアンマちゃんの事知ってた。


言い切った瞬間、強烈なボディブローが決まった。
吐く、とその場に膝をつき、ウートガルザロキはぷるぷると震える。
だが構うものか。とことん悪者になると決めたのだ。

「何で隠してやがった」
「俺も彼女が好きだったから。…待てって、もう諦めたよ」
「テメ、」

勿論嘘だ。
そんな気持ちは毛頭ない。
嘘々ストップ、と両手のひらを見せてトールを制止し。
深呼吸して立ち上がり、もう一度だけ深呼吸。

「ああもう嘘だって、友達だよ俺は。最初から今まで、んでもって最後まで。
 ……理由は色々あったんだけど、もういいかなって俺の方で判断しただけ」
「………」
「それでさ、」

ウートガルザロキは、一枚のメモを差し出す。
そこに書かれているのは、噴水公園の名前だった。
公園名の下には、午後一時半、と書かれている。

「彼女との待ち合わせ時間。
 俺はすっぽかすよ。その情報をどう使うかは任せる」
「………ウート」
「会うからにはうまくいく前提で頼むぜ?
 俺、どう転んでもフィアンマちゃんに殴られるの確定してんだから」

やれやれと笑って、彼は背を向ける。

「色々あったけど、何もしてあげられなかったから。
 俺の嘘で誰かが救われるならそれもいいかなって、思ってさ」



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