過去ログ - 私にはだれにも言えない秘密があります。
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6: ◆XTaiiNXKpw[sage saga]
2014/05/08(木) 01:26:13.96 ID:5ztHGExv0
「せんぱーい、これわかんないですー」


 少年の隣、宿題とにらめっこしていた少女は少年と同じように寝転ぶ。


「もう少し頑張って」


 少女は実際、勉強はできる。授業も真面目に受けているし、テストだってちゃんと受けている。ただ、集中力が驚くぐらい低いのだ。


「先輩、やってくださいよ」


 少年の目の前でプリントをひらひらとさせる。ちらっと見た感じ、マーク型の数学だ。


「2、3、6、1、5、5、4、3」


 少女はその解答と自分の解答を照らし合わせる。少年の能力を知ってから、少女は度々その能力を試すような行為をする。


「おー」


 解答と少年の答えが一致しているのを確認して、少女は心にもないような、感嘆の声を上げる。


「言っとくけど、記述ではこれ使えないからね」

「いやけど、これは無敵な能力ですね。これ使って世界でも救っちゃいましょうか!」

「意味わからん」

「世の中の悪を滅ぼしに行きましょうよー」


 心臓が跳ね上がった。一体、何人殺せば世の中の悪が消えるというんだ。


「あれ?せんぱい?」

「お前は、世の中の悪ってのはどういうものだと思う?」


 そんなことを尋ねるつもりはなかった。動揺のせいか、田舎での安堵感のせいか、久しぶりにできた話し相手のせいか。


「んー。まずは政治家ですかね。だいたい大きなお金を動かしているのは悪人なんじゃないでしょうか!」


 少女は溌剌とそう言い。


「あとは……自分が悪だと思っている人でしょうか」


 そう呟いた。



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