過去ログ - エルフ「譚奇フルエ、代時正大…?」
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32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/10(土) 11:02:33.11 ID:6CGF8xyJ0


はらり、と着物が崩れると、少女のその真珠のような御御足が路地裏で露わになった。

そして一部から、おおっ、というどよめきが起こると、その直後

降り注ぐ雷鳴のような怒号が、辺りに響き渡った。


「この下郎どもがっ!!いったいそこで何をしている!」

耐えきれないその大きな声に、少女の体は緊張の糸が引きちぎれたのか、気絶してその場に倒れこんだ。


浮浪「な、何だってんだ。お前さんこそ…」

浮浪「こ、こっちはただ、新入りにここらのルールってもんを、お、教えてただけで…」

数で勝るその浮浪人どもも、その敵のあまりの剣幕に恐れおののいた。


「…そうか、それが貴様らの流儀だというのなら、こちらもそう口は挟むまい」

その誰かは、すっかり怯えた様子の彼らを見て、いささか怒りを鎮めたようだった。
下手に刺激しては、逆上されて殴り合いになった時に勝ち目がないことは明白だからだ。

しかし声量は抑えているがなお、その根底に渦巻く怒りはそこ知れぬものがあった。


浮浪「…そういうなら、他所モンは引っ込むことだな、これは仲間内の問題であって」

「…しかしな、こちらは当該地域の憲兵隊所属士官である!」


調子を取り戻し始めた浮浪人も、憲兵という言葉にすっかり肝を冷やした。
見れば、そいつの姿は軍属のそれに他ならなかった。


「そして、そこにいるのは牢から抜け出した卑しくも貴重な参考人である!もしそれに危害を加えるというのならば、全員手が後ろに回ることになるが!どうだ!」


浮浪「「ひっ!」」


その言葉が決め手になったのか、奴らも蜘蛛の子を散らすようにして散々どこぞへと消えて行った。

残ったのは、着物の着崩れた半裸の子供だけだった。


彼は少女に近寄ると、その場で着付けを直して、背負った後、足早にその場を去ることにした。




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