22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/09(金) 20:47:19.18 ID:OHJpcaUT0
005
『それ、たぶん……棘朱雀、って怪異だと思う』
「おどろすざく……?」
『うん、私も呪い関係はあの時たくさん調べたし、漫画を描くときの資料として買ったから、おまじないとか呪いみたいなのはちょっと知ってるんだ』
とりあえず萩原に服を着せた僕はまず、千石に連絡を取ることにした。
主な理由としては、その怪異の形状である。
天使の羽根、なんていかにも近代的な外見をした怪異ならば、情報化社会により発達した噂、おまじない等を起源とした近代の怪異ではないか、という予測があったからだ。
その類のものにも疎い僕にも、萩原の羽根を見て最初に浮かんだのはエンジェル様、というこっくりさんの変種だ。
あれは単なる自己催眠によるお遊びだが、昔忍野に聞いた話では、時折本物が降りてしまうこともあるらしい。
それは置いておいて、今は萩原の問題だ。
『私の蛇切縄みたいな、他人からの呪いだった気がする……雪歩ちゃんが人の怨みを買うような子だとは思わないけど……』
「ああ……構わない、続けてくれ」
人の怨みつらみ、嫉みに妬みをその身に受けずに大成するアイドルなんている訳がない。
誰かが成功する、ということはその分誰かが蹴落とされた結果でもある。
『成功』の椅子は限られている。
加えて、萩原はあの奥ゆかしく消極的な性格だ。
蹴落とされたライバルからしたら、その態度が琴線に触れてしまうのも、容易に想像できる。
しかし、呪い……か。
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