15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga sage]
2014/05/09(金) 21:11:04.15 ID:SCFqxrX60
事務所のソファーにぼすんと腰掛け、クッションを抱く美希。
そんな姿を見て少しふふっっと笑いながらお茶の用意を始める。
薬缶に水をはり、コンロに火をかける。
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2014/05/09(金) 21:12:15.50 ID:SCFqxrX60
「私は大丈夫だから、そこまで怒らなくても・・・・・・」
「伊織はミキのものなの!」
「うー、正面切って恥ずかしいこといってくれるわね・・・・・・。」
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2014/05/09(金) 21:13:38.94 ID:SCFqxrX60
「でこちゃん、勝手に男の人と結婚しないでなの!」
「な、なにいきなり言い出すのよ」
「ほら、伊織のおうちって大きな会社でしょ?いつかそういうことがあるんじゃないかなって」
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga sage]
2014/05/09(金) 21:14:23.10 ID:SCFqxrX60
うん・・・・・・?
「ふぅん?つまりアイツの変わりってわけ?」
この時のこの発言はうかつだったと思う、そんなわけないのに。
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga sage]
2014/05/09(金) 21:15:05.34 ID:SCFqxrX60
これが美希と交わした最後の会話、それ以来美希とは会ってないの。
この日の夜、美希から別れようってメールがきたわ。
急いで電話かけたけれども、美希は電話に出なかった。
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2014/05/09(金) 21:15:46.77 ID:SCFqxrX60
このまま、美希と会えないままお別れなのかしら。
せめて、あの日のことを誤りたい1、せめて最後は笑顔でお別れしたい・・・・・・
刻々と迫る式の時間に、顔が青ざめている私を鏡が映し出す。
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga sage]
2014/05/09(金) 21:16:36.33 ID:SCFqxrX60
伊織。
ふと思い出す美希の声、それと同時に懐かしさと悔しさから涙が顔を伝う。
ねぇ、美希。
22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga sage]
2014/05/09(金) 21:17:14.93 ID:SCFqxrX60
ううん、弱くなったんじゃないわ。
美希と恋して、優しくなれたの。
「美希・・・・・・」
23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga sage]
2014/05/09(金) 21:17:59.75 ID:SCFqxrX60
全く、誰のせいよ。
私を泣き虫にしたのはアンタだからね、あとでこちゃんいうなっての。
・・・・・・?
24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga sage]
2014/05/09(金) 21:18:36.64 ID:SCFqxrX60
久々に聞くその声に、私は少し火照るのを感じる。
やっぱり私はまだ美希のことが好きで諦められないんだ。
だからこんな幻聴を・・・・・・
25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga sage]
2014/05/09(金) 21:19:13.55 ID:SCFqxrX60
「美・・・・・・希・・・・・・」
もう一度、美希を呼ぶ。
今度は虚ろじゃなく、美希に向けて。
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