1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:44:23.33 ID:7JgAhMHX0
「そろそろ寝ようかしら」  
    
  千早はベットに向かい枕の横にノートとペンを用意する。もちろん夢日記のためだ。  
    
  「さあ今日はどんな夢が見えるかしら」  
    
  千早は眠りについた。  
    
  ここで千早の夢日記の話をしよう。彼女がそれを始めたのは数ヶ月前、偶然ネットで存在を知ったからである。最初はちょっとした好奇心で始めたのだが記録をしているうちに夢中になり、現在では毎日のように明晰夢を見るようになっていた。  
  
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2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/05/10(土) 23:44:55.24 ID:7JgAhMHX0
 眠りに入って数分後、落ちたはずの千早の精神は自身の夢の中で覚醒した。 
  
 「ここは ………」 
  
 千早は辺りを見回す。見慣れた風景。 
3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/05/10(土) 23:45:25.94 ID:7JgAhMHX0
 ジリリリ…ジリリリ!! 
  
 目覚ましの音で目が覚める。千早は眼をこすりながら目覚まし時計の音を止め、すぐに枕の横に置いてあるノートに本日見た夢の内容を記録した。 
  
 こうしておけば夢の内容をいつでも思い出せる。そして、思い出せさえすれば好きな時に続きから見ることできた。 
4:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/05/10(土) 23:46:21.95 ID:7JgAhMHX0
 「おはようございます」 
  
 事務所のドアを開き挨拶をするとPと音無さんの声が返ってきた。ソファに座って観察して見ると二人は書類を確認しながパソコンの画面を除き混んだり、手帳に書き込んだりしている。 
  
 (今日は遅くなるかもしれないわね) 
5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:47:00.44 ID:7JgAhMHX0
 春香は親友で彼女との会話はいつも驚きに溢れています。それは彼女が純粋な心で世界を見ていて、発見や出来事を私に教えてくれるからです。本当に私にはすぎた友人だと思います。 
  
 しかし、今日の会話にはいつも感じる。新鮮さをあまり感じる事は出来ませでした。理由は分かっています。私が夢の中で春香とたくさん会話をしたので今日初めてではなく、昨日からずっと会話を続けているように感じてしまっているからです。 
  
 「千早ちゃん。それで今度の土曜日の予定なんだけど」 
6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:48:03.56 ID:7JgAhMHX0
 とりあえず誤魔化せは出来たようですが、その出来事を一日中引きずってしまい春香との会話は普段に比べ少しだけぎこちなくなってしまいました。 
  
 理由は理由ですし、春香に非はありません。それ以前に謝るような問題でもありません。そのため、モヤモヤした気持ちが私の心に残りました。 
  
 こういう時は早く寝るのが一番です。 
7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:48:51.04 ID:7JgAhMHX0
 朝、起きると目覚ましを止めノートに夢の内容を記録します。 
  
 その内容は、四条さんではありませんがここではトップシークレットなので書くことは出来ません。ヒントを上げるとすれば私にとって本当に幸せな時間だったという感想くらいです。 
  
 しかし、いつまでも幸せに浸っているわけにはいきません。今日も仕事があるのですから着替えて事務所に向かわなければいけません。 
8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:49:44.07 ID:7JgAhMHX0
 「千早さん‼︎おっはよーございます‼︎」 
  
 事務所に到着すると掃除をしていた 高槻 やよい さんから挨拶されました。 
  
 「おはよう 高槻さん。いつも、掃除してくれてありがとう。事務所が綺麗なのは高槻さんのおかげね」 
9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:50:50.47 ID:7JgAhMHX0
 「ハッ⁉︎ここは?私の高槻さんは⁉︎」 
  
 状況を確認すると今いる場所が自分の家でありベットの上である事が分かりました。さっきまでの光景は私の夢の中での出来事だったようです。 
  
 時間を確認すると、起床時間より一時ほど早い事が分かりました。しかし、完全に目が覚めてしまったのでしかたなく身仕度を始める事にしました。 
10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:51:20.71 ID:7JgAhMHX0
 事務所にはPが朝から忙しそうにしています。 
 その顔には疲れが見えて目のクマなんてお風呂のカビのように真っ黒です。 
  
 「また、徹夜ですか?Pも私たちの事だけじゃなく自分の事も考えて休んで下さい」 
  
11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:51:54.67 ID:7JgAhMHX0
 「おはよっあっ‼︎」ドンガラガッシャン‼︎……… 
  
 春香が挨拶と同時に転んでパーツが飛び散りました。彼女はサイボーグなので、こんなことは日常茶飯事です。 
  
 私は足元に転がってきた腕のパーツを春香に手渡します。 
12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:52:54.75 ID:7JgAhMHX0
 今日の仕事はTVドラマの撮影でした。 
 このドラマは視聴率がよく140%を超えています。そのため監督のこだわりは強く何度もカットを繰り返します。 
  
 そのため時間がかり終わる頃には辺りが暗くなっていました。私は監督に挨拶しようと探しましたが見つかりません。 
  
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:53:28.26 ID:7JgAhMHX0
 私は今事務所に入れずにいます。 
 もちろん、事務所の鍵は空いていますし、中に人もいます。しかし、私は事務所に入れずにいます。 
  
 理由はドアを開けて見るとわかります。 
  
14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:54:29.24 ID:7JgAhMHX0
 私の今夜の夢は予想と違いとても奇妙な物でした。 
  
 なんとサイボーグのはずの春香が人間になっていたんです。私は直ぐに夢だと気づきました。 
  
 そして改変しようと思考錯誤したのですが上手くいきませんでした。ちょっと調子が悪いみたいです。 
15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/05/10(土) 23:55:14.37 ID:7JgAhMHX0
 今日は6月23日 
 春香との約束は明後日です。 
  
 本日の仕事は我那覇さんと一緒のようです。 
 私が現場に先に到着して待っているとしばらくして彼女が到着しました。 
16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:56:04.23 ID:7JgAhMHX0
 我那覇さんとの仕事を終え今度は四条さんとのラジオの収録です。最初、この企画を聞いた時正直盛り上がりにかけると思った自分がいました。 
  
 しかし実際始めて見ると自然体で自分を出すことが出来て、ラジオCDも結構売れているそうです。 
  
 「そう言えば気になるニュースがあったのだけど」 
17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:56:49.37 ID:7JgAhMHX0
 事務所に戻ると雪歩と真が二人で何かを話しあっていました。 
  
 「ここのままだと硬い岩盤に当たちゃうかも」 
  
 「そうだね、じゃなこのルートはどうだろう」 
18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)
2014/05/10(土) 23:57:24.55 ID:7JgAhMHX0
 やっと仕事が終わり家に着きました。 
 現在、午後47時 
  
 かなり早く仕事が終わったので早めに帰宅することができました。私は最初に同居人である高槻さんに挨拶をしました。 
  
19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:57:51.48 ID:7JgAhMHX0
 「そう言えばこんな話を聞いたのだけど」 
  
 「なになに千早お姉ちゃん?」 
  
 やよいは私の話にいつも最高の笑顔で聞き入ります。 
20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:59:21.81 ID:7JgAhMHX0
 夢の中で目が覚めるた。 
 そして現実と違う感覚に気づく。 
  
 「はあ、またこの夢か………」 
  
21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/05/10(土) 23:59:51.33 ID:7JgAhMHX0
 「千早が来ていない。何か知らないか?」 
  
 とPさんに尋ねられた時、私は昨日の千早ちゃんがおかしかった事を正直に話した。 
  
 「春香がサイボーグ?なんだそりゃ?からかってたんじゃないのか?」 
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