11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/05/11(日) 23:05:26.30 ID:rMT0qrsn0
最初は気まずそうだった千早も、少しずつ笑みを浮かべる様になり、私も自然に話せるようになってきた。
自分が食べるだけでない、誰かの為の食事。人の温かみのある食事は、何年ぶりなのだろう。
テーブルの上に並んだお皿には、千早と二人で作ったハンバーグ。
誰かと向かい合って食べる食事も久し振りだ。
「それじゃあ、食べましょうか」
「うん」
いただきます、と声を合わせて食べ始める。美味しいね、と千早が言うので、私も頷き返した。
このテーブルに、ひょっとすると夫と、私、千早、それに優が居たかも知れない。
でも、今それを考えるべきでは無いのかもしれない。千早が勇気を出して私の家に来てくれた。
母の日の為に。
今は、それだけで……それだけが、私の救いかも知れない。
一通り食べ終わる間に、私達は今までの隙間を、少しでも埋められたのだろうか?
キッチンの向こう側、ダイニングテーブルでお茶を飲む千早と会話をしながらお皿を洗う。
何年振りだろう、こんな事をするのは。
「あ、お母さん。私、そろそろ」
「あら…もう、そんな時間に」
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