過去ログ - ウートガルザロキ「フィアンマちゃんは、俺の」
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22: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2014/05/13(火) 21:47:05.20 ID:7uhLKSG60

『ど、どうしよ……』

どう見ても怪我をしている。
一緒に住んでいる人はいないようだった。
過去、レスキューを一度呼び、家を無理やりこじ開けようとしたことがある。
隊員は気が触れた様子で走り去っていった。それしか覚えていない。
そして、自分にも当然この家の鍵を開けることは出来ない。

『フィアンマちゃん、俺の声聞こえる?』

窓を叩くが、反応がない。
前回と同じように、一晩でどうにかなる怪我なら問題ない。
それにしても、どうして時々大怪我をしているのか。

『……悩み、あるのかな』

窓は、割れない。
一度殴ってみたら、手が骨折しただけで終わった。
窓の向こう、彼女は静かに眠っている。

『自分で自分のこと、傷つけてんのかな』

だとしたら、どうにか解決したい。
こんな館に閉じ込められていては、気が狂ってもおかしくはない。
どうしてここにいるのか、教えてはくれないが。

『今夜は此処に居るよ』

自分でも驚く程真面目で、誠実そうな、優しい声が出る。
一目惚れしたのはもう六年も前だが、未だに彼女が好きだった。

『おやすみ』
『    』



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