過去ログ - 傭兵「この世で金が一番大事」僧侶「じゃありません」
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5: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/05/13(火) 21:56:33.87 ID:sWnNovzn0

 ついに傭兵さんはわたしからエールへと視線をずらしました。それを一気にごくごくと呷れば、あっという間にエールは空になってしまいます。そして、おかわり。
 店員さんが新しいジョッキを持ってくるや否や、傭兵さんはそれに口をつけ始めました。

僧侶「お金はなんとかして必ず用意します! だから……」

傭兵「キャッシュだ。俺はキャッシュしか受け取らん。現物しか信用しないたちでな」

傭兵「それでも俺を納得させたいなら、現実的な支払計画を持ってこい。そこからスタートだ」

僧侶「……」

 わたしは覚悟を決めます。
 懐からお財布を取り出しました。中を改めても、当然七百万という大金があるはずもないです。

 それを勢いよくテーブルに叩きつけました。

 振動で跳ねたエールの水滴が、僅かに傭兵さんの顔に跳びます。彼は相変わらず不機嫌そうな、人相の悪い顔をわたしに向けてきていますが、そんなことは気にしていられません。

僧侶「いつまでこの街に滞在していますか」

傭兵「さぁな。根無し草だ。新しい雇い主が見つかれば、すぐにでも出発するさ」

僧侶「ということは、まだフリーなんですよね」

傭兵「……何を考えてやがる」

 ここで初めて傭兵さんは怪訝な……わたしと対等な目線で見てきました。



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