過去ログ - 姫様「では、頼みましたよ勇者」
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93:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/05/17(土) 21:07:04.25 ID:gfyYDcBG0


その後も勇者は彼女の元へ足繁く通い、少しずつですが話を続けました。

しかしながら、彼女の記憶が戻ることは、残念ながらありませんでした。


姫「なんと、では私が貴女をオークの手から助け出したことも?わたくしがこう、ばったばったと薙ぎ倒して…」

?「はい…ごめんなさい…」


勇者「おいコラ、あんまり刺激の強いことを言わないでください」

言うまでもありませんが、それをどうこうしたのは勇者なのでした。

彼は馬とともに駆けつけ、事態を見るや否や、怒りのままに剣をふるって、滅茶苦茶にオークの体を切り刻んだのでした。


姫「まったく、見てるこっちまで恐ろしくなるような形相でしたの…」

勇者「あれは恐らく、魔王配下の生き残りでしょう、各地に散っていた者が流れてこんなところにまで」

姫「なるほど、ではあれは貴方が打ち漏らしたせいなのですね」


勇者「いや、まあそうとも言えるんでしょうけど」

姫「そう言った意味では、貴方が悪いとも言えますよね、貴方の責任ですの」

勇者「……ぇぇ…」


それはともかく、彼女の記憶が戻らない以上、もはや出来ることはありませんでした。


ならばと、もはやここに足を止める必要も無いわけで
目的の山脈登頂への準備をすすめることにしました。


勇者「せめて彼女の剣が手元に残っていたら、まだよかったんですけどね」

姫「…ええ、そうですわね」

勇者「………こいつ」




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